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「嫌われる勇気」で有名な「アドラー心理学」の中で「リーダーシップ」に焦点を当てたコーナー
今回も、リーダーであるあなたへ有効なお話をお届けしますね!
サポート役は、
「管理職」になりたてで【貢献型】リーダーを目指す
「輝月のぞみ」さんに今回もお願いします。
のぞみ さん、宜しくお願いします!
今回のテーマは「「恐怖」による動機づけが部下を委縮させる理由」です。
部下を教育するためには、プレッシャーが必ず必要であると
頑なに信じているのであれば、
職場の上司は、人間として最も大切な信頼を失っている可能性があります。
部下のためを思い「社員研修」を実施し、独自の人材開発を行っていたとしても
「恐怖」により動機づけられた社員は、
最高のパフォーマンスを出すことはありません。
「叱咤激励」こそが、部下教育に最も大切なものだと信じているのであれば、
これから説明することに、驚くことでしょう。
「高度成長期」の名残としての「恐怖」による部下教育
もともと「叱咤激励」という形式が一般的な考えとして、広まったのは、
「高度成長期」です。
「高度成長期」の環境で育ったビジネスマンは、
叱咤激励こそが、最も有効な人材の管理術であると信じています。
しかし、この人材の管理術が、自分の自己満足に過ぎず、
会社の利益を大きく損ねているとしたら、
改善する必要があると思いませんか?
実際に、作業能率が下がったデータがありますので、
ご紹介いたします。
部下に「プレシャー」を与えると「恐怖心」が強まる
複数のグループに、プレッシャーを与えて
売上が伸びるのかという実験が行われました。
あるグループは、「売上を50%、上げる」ことができました。
一方のグループは、プレッシャーによって萎縮してしまった結果、
今まで以上にセールス技術が低下してしまいました。
有能なグループというのは、
「叱咤激励」がなかったとしても売上を伸ばしていたでしょう。
ここで注目すべきは、
「叱咤激励」によって「萎縮」してしまったチームです。
組織である以上、「職場全体」のパフォーマンスが向上しなければ、
大きな売り上げを出すことはできません。
この結果は、恐怖による動機づけを行った結果、
職場全体のパフォーマンスが下がり、
大きな売り上げ減という「損失」を
招くことがあるということを示しています。
「学習性能力」が働くと「恐怖」に反応しなくなる
新入社員の頃、上司に厳しく指導されると
すぐに反省し、行動を改めた思い出があるでしょう。
しかし、例えば、厳しい指導というものが、
毎日必ず5回存在し、避けられないとすると
人間の体には学習性能力が働き始めます。
何度も恐怖を与えられると、体の防衛反応として、
恐怖に反応しなくなるのです。
恐怖による動機づけが、部下にとって意味をなさないのは、
人間の防衛本能として備わっている「学習性能力」が働く結果、
上司の声が部下の心に届かなくなるということなのです。
そうなると、空返事ばかりで、職場の空気が悪くなります。
このことからも、
「恐怖による動機づけ」は、避けるべきということが分かるはずです。
まとめ
(1)恐怖は、部下を委縮させる。
(2)叱咤激励は、管理術ではない。
(3)自己満足による教育が、作業能率の低下を招く。
(4)プレシャーを与えるとは、恐怖を与えること。
(5)学習性能力により、恐怖に無反応になる。
今回は、戒めを込めて、内容を理解していました。気をつけようと思います!
それでは、また次回、よろしくお願いします。
ビジネスコミュニケーション最適化コーチ たかはしみのる です。こんにちは。この記事は、こんな私が書いています。▶IT業界で人間関係に悩み、コミュニケーションの学びを開始。NLP資格取得・コーチングライセンス取得・アドラー心理学を学ぶなど、小さな学びから始めて大きな成果がでることを実感し、企業研修講師 ・プロコーチ・コーチングスクール講師・オンライン講師 などで活動中。▶【プロフィール】