コーチングでは、
スキルを磨くことは大切ですが、
その元になる考えを
身に着けておくことが更に重要になります。
今回は、
コーチングが機能する『3つの基本的な考え』をご紹介します。
【1】コーチが着地点を決めない
タクシーに乗ったら必ずすることは、
目的地を乗客が告げるということです。
タクシーの運転手が、
「この人は、ここに行くのがいいだろう…。」
とは考えません。
これと同じように、
コーチングでは、
目的地は、クライアントが決めます。
学び始めた頃のコーチは、
自分で考えたゴールに会話を進めようとします。
問題を解決して、挑戦することを決めて、
伴走するストーリーを、コーチが描いてしまいます。
しかし、これはコーチングではありません。
コーチングでは、
・問題は何かはクライアントの中にある…
・何に挑戦もクライアントの中にある…
・ゴールはクライアントの中にある…
これが基本的な考えとなります。
クライアントの視点で見ようとして、
見えないところは質問していきます。
適切な質問で、相手が気づくこともあります。
それを繰り返して、
着地点をクライアントが話の中で決めていきます。
これができていないと、コーチングは成立しません。
相手の視点から物事を見れていないということは、
相手にとって適切な質問をすることができないからです。
このような状態では、
お互いの貴重な時間をつぶすことになってしまいます。
だからこそ、着地点を決めずに、
相手の話の波に乗っていくという姿勢が、
コーチングコミュニケーションには
必要不可欠になってくるのです。
【2】クライアントに焦点を当てる
会話の焦点を相手にあてることです。
スポットライトをクライアントにに向ける事を
イメージすると分かりやすいかも知れません。
コーチングコミュニケーションを行う場合、
必ずスポットライトは相手に向けることを
意識する必要があります。
一般的な会話では通常はスポットライトを
自分にあててしまう場合が多いものです。
「次は何を話そうかな…」
「その考え方とは合わないな…」
「相手の発言はここが間違えているから指摘しよう…」
相手が話をしている時に
自分の考えや意見に注意が向いている状態では
相手にスポットライトが向いているとは言えません。
コーチングコミュニケーションでは、
自分の考えや意見を一旦は脇に置いて、
相手にスポットライトを向けることが原則です。
とは言え、自分の意見や信念を曲げて
相手に合わせるという意味ではありません。
相手には相手の世界があるため、
その世界観を受け止めるという感覚です。
相手の価値観に対して、
自分の意見はわきに置きながらも、
相手の意見を受け止める
コミュニケーションを行っていくことが
相手に焦点をあてるということです。
【3】クライアントの可能性を信じる
人は、学歴や職種、人柄や話し方で
相手を判断してしまうことがあります。
「この人はこういう人だ」
というレッテルを張り、
自分のフィルターを通して相手と接した経験は、
あなたにもあるのではないでしょうか。
コーチングコミュニケーションでは、
この自身のフィルターを外して
相手と向き合う必要があります。
相手の存在そのものと向かい合うということです。
コーチングコミュニケーションを行う場合、
人は誰しも可能性に満ちあふれているという意識を、
絶えず意識しておく必要があります。
たとえ、
職場の人間関係でそりが合わない人がいても、
その相手に可能性があるのだと思って接すれば、
その人との会話の中からも
得られるものは必ず出てきます。
そして相手も、
あなたとの会話から得るものがあるのです。
人は誰しも可能性に満ちているという考えは、
プロのコーチでも、
コーチングコミュニケーションを実践する人でも
土台となる大切な考えになります。
【まとめ】
・コーチングが機能する『3つの基本的な考え』を
身に着けておくことが大切。
【1】コーチが着地点を決めない
【2】クライアントに焦点を当てる
【3】クライアントの可能性を信じる
ビジネスコミュニケーション最適化コーチ たかはしみのる です。こんにちは。この記事は、こんな私が書いています。▶IT業界で人間関係に悩み、コミュニケーションの学びを開始。NLP資格取得・コーチングライセンス取得・アドラー心理学を学ぶなど、小さな学びから始めて大きな成果がでることを実感し、企業研修講師 ・プロコーチ・コーチングスクール講師・オンライン講師 などで活動中。▶【プロフィール】