名言
ボクサーはいいよなァ、
タオルを投げてくれる人がいるからね。
役者は自分でタオルを投げなきゃならないから。
~渥美清『永六輔のメディア交遊録』より~
映画『男はつらいよ』は、観たことありますか?
日本全国を渡り歩く「フーテンの寅さん」の
人生ドラマですが、
第1作は1969年8月に始まって、26年間、
1995年12月の第48作まで
主演は26年間でただ一人、「渥美清」さんが
演じきりました。
世界一の長編シリーズ映画として
ギネス世界記録に認定されています。
渥美清さんは生涯、「寅次郎」を演じ続けて
26年間「寅次郎」を降りることをしませんでした。
渥美清さんの寅次郎を演じ続ける
「継続させる」力は、何だったのでしょう。
忍耐力だとか精神力だとか…
辛いことも多かったかも知れません…。
きっと「ボクサー」よりも、渥美清さんにとっては
演じ続けるほうがきつかったのでしょう。
ボクサーは、12ラウンドを闘い続けます。
勝つことに必死で、相手を負かすことだけ、
「前だけ」見ている感じです…。
もうこれ以上続けられない時は、
試合を「途中でやめてもいいよ」と、
レフリーストップがかかります。
セコンドからタオルが投げられます。
自分で判断しなくても「もう、いいよ」と、
中断させてくれる人が居ます。
自分以外の人が「止める」事をOKしてくれます。
後で、
「自分はまだ出来たんだ!」
「もっと闘いたかったんだ!」
という事もあります。
「役者はタオルを投げてくれる人がいない」
全責任は役者である自分が
判断しなきゃいけないんですね。
いくら好きな仕事でも同じ役柄を26年もやり続けるって、
人生そのものになると思います。
渥美清か寅次郎かの区別って、
できなくなっちゃうくらいです…。
「渥美清」=「寅次郎」
であることを要求されてしまうのです。
毎年撮影される映画に
欠かさず同じ寅次郎が出てこなくちゃいけないから
もう、他の役なんか出来っこないのです。
やり続けるしかありませんね。
自分で降りるってことが出来ないのは
ファンの次回を望む声があって
その声援に応えるのが
自分の使命だと考えていたから
続けることが出来たんだと思います。
観客から「要望される」喜び⇒
「実現」に努力する喜び⇒
観客に「与える」喜び⇒
観客から「感謝される」喜び⇒
感謝し感謝される喜びは
継続するための大きな力になります。
亡くなるその時まで
渥美清は「寅次郎」を演じきりました。
何かを続けるって、とても大変な事なんだけど
すごく自分の力になります。
例えば
日記を何十年も書き続けるとか
毎日同じ時間に起きるとか
小さなことでも『継続させる』ことで
「自信」が持てるようになります。
Question
どんな工夫をしていますか?
ビジネスコミュニケーション最適化コーチ たかはしみのる です。こんにちは。この記事は、こんな私が書いています。▶IT業界で人間関係に悩み、コミュニケーションの学びを開始。NLP資格取得・コーチングライセンス取得・アドラー心理学を学ぶなど、小さな学びから始めて大きな成果がでることを実感し、企業研修講師 ・プロコーチ・コーチングスクール講師・オンライン講師 などで活動中。▶【プロフィール】