目次
名言
決断力に欠ける人々が、いかにまじめに協議しようとも、
そこから出てくる結論は、常に曖昧で、それ故常に役立たないものである。
~マキャヴェリ(思想家)~
「議論」をする事は大切ですね。
意見を出し合い、「より【良い方向】を考える」ことは、
とっても大切な事と思います。
そして、その議論には、【目的】があるはずです。
そう、何らかの【目的】が…。
でも、「議論」する事に夢中になると、ついつい「目的」が、
「議論をすること自体」になっている事があります。
「議論のための議論」になってしまって、
時には、「何のために話してたんだっけ?」という
話になってしまうことも、珍しくありません。
今回は、【決断力】を持って、【目的】を達成するために、
「議論で意識すること」「議論の注意点」について
シェアしていきます。
【1】議論の「目的」を意識する
「主張の仕方」や、「議論の流れ」がわかってきます。
ここでは、議論の目的を3種類ご紹介します。
(1-1)決定することが目的
「企業の運営方法の決定」や、「政府の行動の決定」、
「友達の旅行先の決定」、「コミュニティの催し物の決定」など、
何かを【決定する事】を「目的」にする場合。
【決定】して前に進もうとする事を念頭において
「議論」する事が大切です。
(1-2)討論・ディベート
これは、2手に分かれて「お題」を討論して、
【第三者が判定を下す】という形。
ここでの目的は、第三者が【判定を下す】こと。
「刑事裁判」の場合、「弁護人側」と「検察官側」に分かれて、
判定を下すのは【裁判官】ということになります。
「テレビの討論番組」の場合には、判定するのは、
【テレビの視聴者】になりますね。
「選挙の党首討論」の場合には、
【国民】が「選挙」の形で判定する事になります。
全ての場合で、「討論」・「ディベート」自体が目的ではなくて、
その後の【判定】が目的となります。
(1-3)相互理解・真理追求
「学会」や「異業種交流会」、「読書会」などの場合、
「議論」のテーマに沿って、
【自分の主張】をお互いに「言い合い」、
お互いに「反論」しあうことで、
「理解を深めること」「真理を追求すること」を目的とします。
この場合には、「議論」は【共同作業】となって、
「勝ち負け」はありません。
ただ、目的は【相互理解】や【真理追求】にあることを
「意識」する必要があります。
【2】議論の「内容」を意識する
その【内容】を「意識」する必要があります。
これがズレると、「議論が迷走」して、
【目的】に辿り着かない場合があります。
ここでは主な「議論の目的」を
4つシェアしていきます。
(2-1)行動の議論
「行動の決定」に対する議論です。
「企業運営の意思決定」から、
「家族旅行の行動計画」までさまざまです。
【賛成】か【反対】かといった「立場」にたっての
「議論」になりやすいのが特徴です。
また、「裁判」においては「量刑」を決めることも
この種類となります。
(2-2)価値の議論
「ものごと」や、「行動」などの【価値】についての議論で、
「答えの出ない」議論内容になります。
「相互理解・心理追求」に属する事が多く、
「決定事項」は存在しない場合が多いものです。
(2-3)定義の議論
「議論」を組み立てる場合、
「言葉の定義」を定めないと議論にならない場合が多いもの。
このため、あらかじめ「定義の議論」を行います。
また、どこに「カテゴライズ」されるかという内容も、
この種類に属します。
(2-4)因果関係の議論
因果関係の議論は「原因と結果」の【正しさ】を議論したり、
「原因を追求する」議論をするような、
【因果関係を分析する】議論となります。
また、「○○するとどうなるか?」といった
「近未来を推論」しあう議論もここに属します。
【3】「有意義な議論」のための4つの注意点
(3-1)議論のための議論は避ける
【目的】と【内容】を意識して、「議論」を進めましょう。
「議論自体が目的」にならないように!
そして、
「何について、何を目的に議論してたんだっけ?」
とならないようにしましょう。
(3-2)感情的にならない
「議論」が白熱して「感情的」になると、
「人格攻撃」に走ったり、相手を「傷つける言動」を言う人がいますが、
これは、もってのほかですよ。そこまで行かなくても、
「反論」されると、誰だって多少は腹が立ちます。
ついつい、「感情的な言い方」をしてしまう場合がありますね。
でも、「議論」をするという観点からは、
【感情的にならない】ことが得策といえます。
(3-3)どんな人の意見も聴く(受け止める)
「誰」が言ったかは、「説得力」という意味で重要ですが、
この事ばかりに囚われていると、
【間違ったフィルタ】が掛けられるか「可能性」があります。
【誰の意見】も、一度は「受け止め」て議論する、
これが重要となります。
(3-4)一歩引いた視点(メタ視点)で見る
「議論」を【一歩引いた視点(メタ視点)】で
見る事も重要になります。
「議論」がどんな【状態】になっているか、
「自分」や「相手」が【感情的】になっていないか、
きちんと「議論」の【結論を出す方向】に進んでいるか、
といった事も考える必要があります。
まとめ
◆有意義な議論をするために
🔻意識すること2点
・議論の目的を意識する
・議論の内容を意識する
🔻4つの注意点
・議論のための議論は避ける
・感情的にならない
・どんな人の意見も聴く(受け止める)
・一歩引いた視点(メタ視点)で見る
Question
ビジネスコミュニケーション最適化コーチ たかはしみのる です。こんにちは。この記事は、こんな私が書いています。▶IT業界で人間関係に悩み、コミュニケーションの学びを開始。NLP資格取得・コーチングライセンス取得・アドラー心理学を学ぶなど、小さな学びから始めて大きな成果がでることを実感し、企業研修講師 ・プロコーチ・コーチングスクール講師・オンライン講師 などで活動中。▶【プロフィール】