「誤前提暗示」とは
「誤前提暗示」をご存じですか?
これは、
「確定していない前提を相手に伝えたうえで、
相手の判断を自分の思う通りにコントロールする」
という心理テクニックです。
例えば、ファーストフード店で、
「サイドメニューは、
ポテトになさいますか?サラダになさいますか?」
と言われた時に、考えてなかったのに、
「それでは、ポテト。」
と答えてしまった経験があるかも知れません。
人は、もっともらしい前提や選択肢を与えられると、
それ以外の選択肢があるにも関わらず、
『与えられた選択肢のなかだけで
ものごとを判断しやすい。』
という傾向があります。
この事により、誤前提暗示が効いてしまうのですね。
「誤前提暗示」にかける問い
「誤前提暗示」をかける問いは、ズバリ!、
「二者択一式の問い」
を行うことです。
部下に今日中に「報告書」を書いて欲しいとき、
×『例の報告書、ちゃんと書いておいてくれ。』
と漠然と言うのではなく、
〇『報告書は、夕方の会議の前に書いてしまう?
それとの会議の後に書く?』
と問いをすると、
報告書は今日中に書くのが当たり前のようになり、
「会議の前にちょうど時間があるので、
先に書いてしまいます。」
という答えが返ってきやすくなります。
このように、ふたつの選択肢以外を
封じ込めてしまうことを
「二分法の罠」
と呼びます。
二者択一のお願いの順番
また、二者択一のお願いをする時には、
『本当にお願いしたいことを
選択肢の最後に持ってくる』
とより効果があります。
これは、
『系列位置効果』
というもので、
「人は、複数の事柄をリストとして
提示されると、
各々の記憶に差異が起こり、
最後の近い事柄のことをはっきりと
覚えている 」
という特性を示しています。
まとめ
◆「誤前提暗示」とは
「確定していない前提を相手に伝えたうえで、
相手の判断を自分の思う通りにコントロールする」
という心理テクニック。
◆「誤前提暗示」にかける問い
「二者択一式の問い」(=「二分法の罠」)
◆二者択一のお願いの順番
『本当にお願いしたいことを
選択肢の最後に持ってくる』
とより効果がある。
※悪用厳禁ですので、ご注意くださいね。
ビジネスコミュニケーション最適化コーチ たかはしみのる です。こんにちは。この記事は、こんな私が書いています。▶IT業界で人間関係に悩み、コミュニケーションの学びを開始。NLP資格取得・コーチングライセンス取得・アドラー心理学を学ぶなど、小さな学びから始めて大きな成果がでることを実感し、企業研修講師 ・プロコーチ・コーチングスクール講師・オンライン講師 などで活動中。▶【プロフィール】